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相続する、しないは自分で決められる
お正月が過ぎて、休み中に蓄積された脂肪が気になりだしてきました
昨年から、スムージーやグラノーラなど健康的な食事を使った
ダイエットが流行っていますね
カフェなんかで飲む「スムージー」よりも
駅のジューススタンドで立ち飲みする「野菜ジュース」のほうが
身近に感じられます
数年前に流行った「ロングブレスダイエット」
のDVD付の未開封の本が本棚の隅から発掘されたので、
今さらながら始めようかと思います
さて、今日は相続についてです
「相続」は今まで何度かお話ししてきましたが、
「相続する、しないを自分で決める権利」についてです
人が亡くなると自動的に「相続」となります
「相続」は亡くなった人の財産・負債の全てを引き継ぐことです
これが原則ですが、死亡した人に借金などがあった場合
相続人が自分のものでない負債を背負うことになりかねません
ですから
亡くなってから3ヶ月の間であれば、
相続するかどうかを相続人が自分で決めることができます
1 亡くなった人の財産・負債の全て、
つまり一切の相続財産を引き継がず、放棄する場合
2 亡くなった人の遺産で支払える分だけ負債も限定的に相続し
負債が財産を超える部分については相続しない場合
上記1を「相続放棄」といい、2を「限定承認」といいます
どちらの手続も、亡くなってから3ヶ月の間に
亡くなった人の住所を管轄する家庭裁判所に
「申述書」という書面を提出する必要があります
1の「相続放棄」は各々の相続人個人で手続きできますが
2の「限定承認」は相続人の全員で手続きすることが求められます
相続放棄をした人がいる場合は、その人以外の全員で手続きすることになります
亡くなってから3ヶ月間、上記の手続きを何もしなかった場合
若しくは相続財産の一部などを処分した場合は
「単純承認」とされ
原則通り、亡くなった人の遺産の全てをそのまま引き継ぐことになります
誤解しやすいのは、ここでいう「相続放棄」とは
一切の遺産を引き継がず、最初から相続人でなかったことになります
負債がなく不動産や預貯金など財産がある場合で
「兄に実家を相続させたいから、私は家の相続を放棄したい。
預貯金は兄と分けたい」
という場合は、先の「相続放棄」の手続きではなく
「遺産分割協議」の手続きによることになります
また、「相続放棄」や「限定承認」の申述書を提出した後でも
相続財産を消費したり、処分してしまった場合は
「単純承認」とみなされてしまいますので注意が必要です
特に「限定承認」は、申述書を提出すれば手続が終わるわけではなく
官報公告手続や債権者への弁済手続などが必要です
自分が残した財産を誰かに引き継がせるには
新緑のきれいな季節になってきましたね
事務所から見える街路樹も、緑が鮮やかになってきました
さて、今日は相続に関するあれこれについて書きたいと思います
最近は「終活」などが話題になったこともあり
人生の終わりについて、自分で考えていこうとする方も
増えていると思います
ご自分の財産について、誰に何を引き継がせるかを
お考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか
人が亡くなるとその時点で相続の問題が起こります
法律で定められた一定の親族(法定相続人)が
法律で定められた相続分に従って相続する
というのが基本ですが
特定の財産を誰かに相続させたいという場合には
遺言書を作成することも方法の一つです
また、亡くなられた後に、法定相続人のうちの誰かが
特定の財産を相続することを決める場合には
法定相続人の全員で遺産分割協議をするという
方法もあります
よく、「長男が家を相続するから
後の相続人は相続放棄を
したらいいのですか?」
と聞かれることがありますが
法律上、「相続放棄」とは
「相続放棄をした人が最初から相続人
でなかったことにする」
ことですので
「特定の相続財産について自分は受け取らない」
という場合には
先ほどの遺産分割協議をすることになります
遺言や遺産分割については
その他にもいろいろ考えておかねばならないことがありますので
その点についてはまた今度お話します